氣
氣さん (8szyblv3)2023/7/24 05:02 (No.855361)削除私は長年、京都の野球を見続けているが、こんな試合は初めて見させて頂いた。
あらためて、野球の怖さを勉強させて頂いた。
田崎は、大会前から良いピッチャーだと見ていたが、あらためて素晴らしいピッチャーだった。
怪我を乗り越え、最後までよく投げ抜いた。敵ながらあっぱれ、ナイスピッチだった。次のステージでも活躍することを心から願っている。
一方で、我が平安だが、試合内容について、くどくど言うつもりはない。
苦戦の要因は、自分たちがよく分かっているはずだ。
野球は、一球の攻防で大きく流れが変わるスポーツだとあらためて痛感しただろう。
たった一球のミスで全員が涙を流すこともあり得るのが野球だ。
一発勝負の夏は負けたら最後。
最後に勝てば、それで良しだが、一球一球に集中を切らすな。
先日の廣学館戦、今日の成章戦は、実質的に野球では負けたが、勝負には勝った。
内容はどうであれ、大事なことは勝負に勝つこと。
今日の反省点をいつまでも引きずらず、スパッと切り替えて準決勝 立宇治戦に望んで欲しい。
長くなるが、立宇治戦に向け、参考までに私の私見を伝えたい。
立宇治は能力の高い選手が揃っており、チーム力は高い。
しかし、国際と違って、嫌らしさの無い素直なチームだという印象を持っている。
立宇治戦も、今日の成章戦と同じく厳しい戦いにはなるものの、最終的には立宇治戦は、平安が2、3点差で勝つだろう。
立宇治 先発の長身の2年生右腕 十川は、今日の田崎と違い、オーソドックスなフォームから、素直な綺麗な回転のボールを投げ込んでくる。
フォームは癖が無く、平安は伝統的にこの手の本格派右腕は、比較的好きな部類のPだと見ている。
もちろん、十川は来年のドラフト候補のひとりであり、将来性豊かな好投手であることに間違いない。
しかし、平安は二巡目からは十川のボールにある程度対応し、脚を絡めた多彩な攻撃を仕掛けることで、何とか攻略する展開に持ち込めるのではないかと見ている。
それに対し、今日の成章の左腕 田崎は、ゆったりとした変則的なフォームから、一塁寄りのスリークォーターの位置から、腕をスッと素早く振って、右打者の内角に食い込む真っ直ぐ、緩い縦のカーブのコンビネーションが素晴らしく、緩急自在のピッチングに、最後の最後、9回ツーアウトまで、いずれのバッターもタイミングが取れなかった。
田崎については、試合前からある程度の苦戦は予想していたが、ここまで打てないとは予想していなかった。
しかし、私は今後の平安打線に失望はしていない。
今日の田崎の出来ならば、おそらく、どんな強打のチームでも、そんなに打てない。
その点、立宇治の長身右腕 十川は、オーソドックスなフォームから、ボールの出所、球の回転も素直で、比較的タイミングが取りやすいPだ。
十川の球は確かに速いが、平安のバッターも何とか食らいついていけるのではないかと私は見ている。
十川は、将来性豊かな本格派右腕であることは間違いないが、弱点は以下のとおりだ。
①クイックがあまりうまくない
②炎天下で後半まで投げ切るスタミナが無い
③夏の緊迫した接戦を経験していない
④ベース際に立たれると、外角中心の攻めとなり、インコースを厳しく攻められない
⑤基本的に性格が優しく、勝利に対する執念があまり感じられない
田崎と大きく異なる点は、十川はタイミングは比較的合わせやすく、右投手であるという点である。
平安打撃陣は、対十川対策として、基本的には、ストレートにタイミングを合わせ、十川の足元を狙ってセンター方向に、コンパクトに強く振り抜き、ライナー性の打球を強く弾き返すことだ。
ミスショットは仕方がないが、中途半端なスイングはせず、小さくインサイドアウトを意識し、短く強くセンター方向に振り抜くことだ。
バットが下から出ているバッターもいるが、叩きのイメージでバットを強く振り抜くことが大切だ。
十川は牽制はあまりうまくなく、モーションが大きい。
一塁に走者が出れば、どんどんスチールを仕掛ければ、ほぼ成功するはずだ。
さらに言うと、十川はセカンド牽制もうまくない。
そのため、2盗だけでなく、3盗、重盗を絡め。脚でどんどんかき回せば、十川のリズムもボディーブローのように効いてきて、徐々に平安ペースの試合展開に持ち込めるはずだ。
春の京都大会決勝では、国際のバッター陣が立宇治先発の十川を打ち込んでいた。
バックネット裏から見ていて、バッターがベース際に立たれると、どうも十川は投げづらそうに見えた。
国際のバッター陣は、十川の外寄りの真っ直ぐをことごとくセンター方向に忠実に狙い打ちし、ヒットを重ねていた。
バッターボックスの立ち位置をベース際に立つのも、十川攻略のひとつの方法のように見えた。
次に今年の立宇治打線について。
一言で言うと、3番〜6番は長打もあり要警戒だ。
3番北川(左打)、4番伊藤(右打)、5番築山(左打)、6番稲葉(右打)のジグザク打線だが、それぞれ攻め方がある。
3番北川は外の真っ直ぐ系には強いが、縦の変化球とインコースには比較的弱い。
4番伊藤、5番築山、6番稲葉に共通して言えることは、いずれのバッターも外角高めの真っ直ぐ系には強いが、内角に弱点がある。
特に内角の膝下の真っ直ぐは、いずれのバッターも詰まって内野ゴロに打ち取れるはずだ。
内角真っ直ぐを基本に、ボール球となる変化球、低めの外角真っ直ぐをうまく使いながら投球を組み立てると、おそらく長打はそれほど打たれない。
1・2番は普通のバッター、7番以下は弱い。
特に十川はバッターとしては、ほとんど打てず、立宇治打線の穴となっている。
ここまで来たら、チーム力に大きな差はない。
最後は、どちらのチームが甲子園出場に対する想いが強いかどうかの勝負となる。
最後に立宇治戦の先発だが、私ならばここで平安の剛腕 岩井を思い切って投入したい。
おそらく、久しぶりの西京極で緊張するかと思うが、岩井の力のある真っ直ぐは、立宇治打線にはまるだろう。
思いっきり腕を振り、松浦のキャッチャーミット目掛けて、伸びのある力強いストレートを投げ込み、バッターを押し込んでいけば、立宇治打線もそんなに簡単には打てないはずだ。
岩井のストレートは通用する。
自信をもって、ポンポン強く腕を振って投げ込んでみろ。
困ったら、ど真ん中に真っ直ぐをドスンと投げ込めばいい。
岩井の伸びのある、ど真ん中の真っ直ぐは、バッターからすれば、押し込まれて打ちにくい。
ボール球に外れる真っ直ぐを振らせるのも有効だ。松浦の配球どおりに投げ込めば間違いない。
広島県から京都の名門 平安にやって来て、歯を食いしばり、汗をながして頑張ってきた成果を、今こそ見せる時だろう。
立宇治打線に真っ向勝負し、ここで男をあげてみろ。
岩井は行けるところまで行き、桑江がリリーフして凌ぐ展開が理想かと私は思うが、原田監督の選択は果たしてどうか。
最後に悩める山口には、あれやこれやとは私は言わない。
立宇治戦でも、チャンスの場面で山口に打順が回ってくるだろう。
強い氣持ちを持って、甘い球を一球で仕留めるつもりでバッターボックスに立つことだ。
無心に迷いなく、甘い球だけを待ち、狙い球が来れば強いスイングで、低い打球を打ち返すだけだ。
難しいことは一切考えるな。
山口が試合を決める値千金のタイムリーを放ち、平安が立宇治を倒して勝利することを願っている。